横浜嚥下研究会

溶けないアイス

室温で約4時間経過した状態ですが全く溶けていません。品温は19℃でした。(レシピ作成担当:桑原昌巳)

栄養価

  • 100g当たり:市販「バニラアイスクリーム」使用の一例
  • エネルギー 212kcal
  • たんぱく質 3.6g
  • 脂質 11.2g
  • 炭水化物 24.8g
  •  (内、糖質) 23.9g
  •  (内、食物繊維) 0.9g
  • 食塩相当量 0.2g

材料■2人分

  • 市販の「バニラアイスクリーム」 98.5%(重量%)
  • 「ソフトアップ」 1.5%(重量%)
「ソフトアップ」は日清オイリオグループの酵素入りゲル化剤製剤です。
https://www.nisshin-oillio.com/wellness/medical/product/softup/feature.html

作り方

1
(事前調理日の作業:200g分の作り方です)
2
「ソフトアップ」を3g計量します(1.5%相当)。
3
市販のバニラアイスクリームを約200gを鍋に計量します。
4
鍋を弱火にかけ、アイスクリームを溶かし、続いてへらで攪拌しながら加熱を継続します。
5
沸騰の泡(ブク・ブク)の発生が始まったら鍋を火から下して、温度を測定します。
6
温度が85℃以上(注)であることを確認します。
7
ステンレスのジョッキに溶けたアイスクリーム液を全量移します。
8
バーミックス(又は類似のハンディーミキサー)を使用します。
9
付属のカッター歯を使用します。
10
バーミックスで攪拌しながら「ソフトアップ」を少しずつ投入します。
11
攪拌を続けると徐々に粘度が増して少しドロドロとした液体になります。
12
十分に攪拌・溶解が出来たら、タッパーに移して、冷凍庫で冷凍します。
13
(翌日以降の提供日の作業)
14
凍ったアイスをステンレスジョッキに移します。
15
バーミックス(カッター歯)をフラッシュ回転させて徐々に砕きながら攪拌します。
16
十分に攪拌できると、滑らかなソフトクリーム状になります。
17
容器に盛り付けて提供します。

注意事項

注:85℃以上の理由は、⑩で「ソフトアップ」を溶解する時点で品温が80℃以上必要な為、鍋での加熱は85℃以上を目標値としました。

ワンポイント

「ソフトアップ」はゲル化剤ですので、凍った状態のゲルをバーミックスのカッターで微細に粉砕した状態です。外見的にはペースト状に見えますが、非常に細かい粒の集まりです。常温でも「ソフトアップ」のゲルは溶けませんので、食事介助に時間がかかっても溶けないアイスを提供できます。一回ゲルを形成してから粉砕して、微細な粒で形成された滑らかな「ペースト状の物性」は、元がゲルですので「付着性」が少ないという嚥下物性の利点があると思います。加熱・冷却で「ゲル」を作る各社から発売されている「ゲル化剤製剤」を使用して、「ペースト状の物性」を作ることも出来る一例をご紹介いたしました。

動画

調理(2日間)の様子と出来上がり4時間後の温度測定です(無音動画)
こちらレシピはいかがですか?

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