横浜嚥下研究会

認知症患者さんの食べムラ

認知症の方なのですが、食べムラが酷くて困っています。何かアイデアはありますか?
急性期、回復期、慢性期すべての期で起こりうる問題です。認知症に関わる以上、これは誰もが経験し、泣かされていると思います。

さて、アドバイスですが、次のようなものを作成してみました

認知症による食事拒否例(摂食障害)への対応

① 食事介助者の態度は、“明るく笑顔で”の声掛けにしましょう。ボディータッチもかなり有効です。優しく目を見て声賭けしながら、手を握ったり、さすってあげたりすると、とても柔らかい表情になります。・・・上から目線で命令すると“反発して拒否”が全面に出ます

② 食事品数は多くしないように。・・・好きな物を“一品ずつ”出す、一回の食事量も“少なめ”にして介助からはじめましょう。食事の回数を増やし、食べられる時に食べてもらいましょう。栄養補助食品を使い、少量で栄養価の高いものにしましょう。好きな食べ物、子供の頃の思い出の郷土料理など、好きなものなら食べることがあるので試してみましょう。認知症の人は、嚥下機能が良い場合も多いので、“嚥下食”や“トロミ”を嫌っている場合もあります。

③ 料理の味付けですが、しっかり味のあるものが良いです。甘いものは甘くなど、ぼやけた味ではなく、少し濃い目が良いです。料理の温度は、多少加減しつつも、熱い物は“熱く”、冷たい物は“冷たく”しましょう。一口で食べられる大きさに、色合い、形など目で楽しませたり、季節の香りを添えたりして食欲をそそる工夫をしましょう。

④ “おにぎり”や“パン”など手でつかんで食べられる形態にしてみましょう。使っている食具(スプーン・食器等)も見直して、使いやすい形態にしてみましょう。介助者がスプーン等で介助する時に、動かす速度も重要で、早く動かすと口を開けて食べる人と、ゆっくりでないと口を閉じてしまう人もいます。

⑤ 無理に口を開けようとすると歯をくいしばって口を開けない人でも、介助者が人指し指と親指で、上下の唇を軽く押し開くと、口を開けてくれる場合もあります。スタッフが“毒味”をしたら食べてくれた方もいます。

⑥ 食事に時間を掛けましょう(ただし一時間以内)。・・・無理に急がせないようにしましょう。

⑦ 周囲や他人を意識させないようにしましょう。・・・食事以外に気になることがあるとダメです。食事の場所を(景色の良い窓側・個室等)変えてみましょう。

⑧ 必要以上に頻繁に大声で話しかけないようにしましょう。声かけは耳元で行いましょう。

⑨ 他人の食事を食べてしまっても、しからないようにしましょう。

⑩ “のど(喉)に癌”があり痛くて食事を食べない場合や、通過障害があり食べない場合もあるので、一度、耳鼻咽喉科医師の診察を受けることも重要です。

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