横浜嚥下研究会

直接訓練と食事介助は何が違うの?

直接訓練と食事介助は何が違うの?
全く別物と考えて下さい。

STや認定NSといった嚥下の専門家が行う直接訓練は、高度な判断が要求されてくる領域です。

要は判断を誤った場合、最悪人が死ぬこともある訳です。ですから様々な知識、経験が要求されてきます。
それでは、実際に私がどういったものを行っているのか確認してみます。

大前提にバイタル、labo、画像所見といったものの変化がないか?

  1. 精神機能の変動がないか
  2. 食前後の呼吸状態の変化はないか
  3. 肺野の変化はないか
  4. 声の変化はないか
  5. 実際に飲み食いして頂いて嚥下機能および誤嚥をチェック
  6. ムセを認めた場合、どのような条件でムセが起きたか?形態、量、ムセのタイミングは?
  7. ムセの質は?パワーの有無、連続性、どの程度で平常呼吸に戻るか?
  8. ムセで誤嚥物を喀出しているか?
  9. 姿勢や食形態、一口量、食器選定、食べさせ方、飲ませ方は正しい?誰がやっても再現性はあるか?

その他にも、自力摂取の適応や食前後の対応(口腔ケア、吸引、内服タイミング、GERD対策など)を検討しています。

訓練レベルから自力摂取を第一優先に考え、難しい場合は一般の食事介助レベルへ渡せるように様々なtry&errorを繰り返している訳です

それなので、間違えて欲しくないのは、STや認定NSといった嚥下の専門家は食事介助が仕事ではなく、自力摂取を第一に目指し、一般のNs、ヘルパーさん、家族に食事介助をして貰えるように段取りを組み、指導するのが仕事です

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