横浜嚥下研究会

喉頭気管分離術のその後

先日報告させて頂いた喉頭気管分離術症例のその後です。
今や常食をきっちり三食食べている健康体??

しかーし、食べることが大好きなので気付けばオーバーウェイトにガーン家族や私たちスタッフも喜んで、ついつい食べさせちゃったのがいけなかったですね~。今は主治医から家族に持ち込み禁止令が出ています

さて、話を変えますね。
現在の摂食条件ですが、姿勢は車椅子、自力摂取、常食、水分はコップ飲みです。嚥下に関しては全く問題ありません。

オペ前は、経口は使えたらラッキーぐらいですと家族に説明してありました。あくまでも誤嚥防止術なので、経口摂取が出来る保証が一切ありませんと。ただ、5月にとったVFでは誤嚥はあるものの、嚥下障害重症度としては機会から水分誤嚥で、それなりに嚥下圧は保たれているという判断でした。よって、オペ後に食べられることはある程度出来るだろうという憶測がたっていました

今回の経験で得たものは、オペ前の嚥下評価である程度の摂食に対する予後予測がつき、その指標としては嚥下圧がポイントというものです。とにかく経験数がないので、今後もこの考え方が正しいのかを追求していく予定です。

あと、興味深いのは分離していてもムセは出るということです。神経が生きていれば当然誤嚥のカタチになると咳嗽反射は出現します。その他、ストローが使えるのも驚きでした。口腔内の陰圧で吸い上げているようですね。200cc程度のオレンジジュースならペロッと飲んでしまいます。

まだ、PEGが残っているのですがこれは置いておこうという結論になりました。口からのお薬はペッペッと吐き出すし、水分補給は気が乗らないと摂らないのが理由です。ベースは重篤なてんかん持ちなので、リスク管理の視点からは仕方ないと思います。

今は自宅退院に向けて調整しています。

今回は本当に前向きな医療が経験出来て良かったなと心から感謝しています。

以上、ご報告させていただきました

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