横浜嚥下研究会

Good lung down(良い肺は下へ)

『Good lung down』

誤嚥性肺炎の患者さんについて相談している時に呼吸器内科の先生から教わった言葉です。
直訳通り、良い肺は下へという意味です。
換気の良い肺を下にし、血流動態との関係を改善させて肺のコンディショニングを上げるというものです。

皆様、腹臥位療法をご存知でしょうか?
要は患者さんをひっくり返す『うつ伏せ』のことです。

主に気道のドレナージを目的としていますが、その他排泄系のトラブルが減ったり、認知機能が改善したりといったdisuseにも好影響と言われています。

最近では、重症ARDSに対して腹臥位療法を行うと28日死亡率、90日死亡率において明らかな有意差が出たという報告があります。

自験例では、そこそこ痰が出せるので誤嚥性肺炎患者の亜急性期から回復期、安静時の痰がらみがないわりに吸引すると結構な白色濃厚痰が引けてくる患者さんには有効です。
その他毎日地味にやっていると寝たきりだった患者さんが、少しずつ体位変換を出来るようになり、基本動作やADL改善に寄与すること、尿道バルンが入っているケースだと汚い浮遊物がドロッと出てくるので多少は尿路感染に役立っている?といった経験をしています。

嚥下障害を追いかけていると呼吸器リハに辿り着きます。呼吸リハをすることで嚥下機能が改善することは良く知られている話です。
一つの方法として持っていても損はないかと思います。

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