横浜嚥下研究会

嚥下スクリーニング

ベッドサイドで当たり前に使われている嚥下スクリーニング。私自身の勉強のために一般的なものを検索してみました。

尚、本ページに記載されているものに対して当会は一切の利害関係がないことを誓います

【感度と特異度とスクリーニング】

感度はその見たいものの拾い上げやすさを示し、高ければ高いほど漏れが少なくなる。
特異度は拾い上げたものの中に本物の当たりがどれだけあるかを示し、高ければ高いほど当たりを引く可能性が高くなる。
理想は感度、特異度共に100%だが、そのようなものは存在しない。一般的には、感度が高いと鑑別診断(rule out)に有用であり、特異度が高いと確定診断に有用である。

スクリーニングは感度が高いものを行って、なるだけ拾い上げ易さをファーストチョイスに持ってくる。
つまり最初は特異度を犠牲にするしかない。
そこで拾い上げた症例に対して特異度の高いスクリーニングを行うのが現実的だろう。
ただ、高感度、高特異度だからといって一つだけのスクリーニングでモノを話すのは危険といえる。
嚥下臨床においては複数のスクリーニングをかけるのが最早常識となっている。

【嚥下スクリーニング】

反復唾液嚥下テスト
RSST:Repetitive Saliva Swallowing Test

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結果の解釈)

根拠)

引用:RSST論文はコチラ

感度98% 特異度66%

水飲みテスト
30ccWST:30cc Water Swallowing Test

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感度72% 特異度67%

改訂水飲みテスト
MWST:Modified Water Swallowing Test

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根拠)

引用英論文:3つのスクリーニングによる誤嚥予測とVF

感度90% 特異度71%

100cc水飲みテスト
100ccWST:100cc Water Swallowing Test

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結果の解釈)


根拠)

引用英論文:100cc水飲みテスト

感度85.5% 特異度91.7%

聖隷式質問紙法

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根拠)

引用文献:大熊るり先生
『摂食・嚥下障害スクリーニングのための質問紙の開発』日摂嚥下リハ学会誌2002.vol.6

感度92% 特異度90.1%

EAT10日本語版

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引用:日本語版EAT10論文

感度75.8% 特異度74.9%

パルスオキシメータを使った嚥下評価

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引用:脳卒中後嚥下障害と誤嚥

誤嚥との一致率は感度39%-73%、特異度59%-87%

咽頭反射の検出

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結果の解釈)

根拠)

引用:咽頭反射の嚥下評価における臨床的意義

水飲みテスト陽性かつ咽頭反射消失の場合は、73%の誤嚥一致率

咳テスト
CT:Cough test

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根拠)

引用英論文:簡易ネブライザーを用いた咳テストによる不顕性誤嚥の検討

感度86% 特異度71%

シンプル咳テスト

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引用:英論文/シンプル咳テストと不顕性誤嚥の検討

感度92% 特異度94%

嚥下誘発試験
S-spt:Simple swallowing provocation test

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根拠)

引用:s-spt論文はコチラ

感度94.4% 特異度86.4%

食物テスト
FT:Food Test

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引用:FTとMWSTを用いた臨床所見とVFの検討

誤嚥との一致率は感度80-83%、特異度25%-41%

着色水テスト
MEBDT:Modified Evans Blue Dye Test

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引用 英論文:気切頭頸部ガンにおける着色テストの検証

感度95.2% 特異度100%

嚥下前後のレントゲン撮影
swxp:pre-and post swallowing x-p

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結果の解釈)

根拠)

引用:単純レントゲン検査による嚥下障害のスクリーニング

感度84.2% 特異度94%

非VF系摂食・嚥下障害評価フローチャート

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結果の解釈)

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引用:戸原玄先生/videofluorographyを用いない摂食・嚥下評価フローチャート

感度100% 特異度93%

頚部聴診

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引用:嚥下障害のための頚部聴診法の診断精度の検討

嚥下障害の鑑別における感度83.5%

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