横浜嚥下研究会

第9期嚥下障害臨床講座(通年講座)ZOOM配信

こちらの講座の募集は終了しました

 「横浜嚥下研究会」は、正しい嚥下障害の知識の多職種への普及を目指しております。
当会主催の「嚥下障害臨床講座(通年講座)」は年間を通じて多職種の皆様に嚥下障害の正しい知識を学んでいただける講座として開催させていただいております。従来は横浜市での集合研修形式での開催でしたが、2020年度よりCovid-19感染対策としてリモート配信の「ZOOM」のみによって開催させていただいております。
 昨年度開催した「第8期嚥下障害臨床講座(通年講座)ZOOM配信」は全国から400名の多職種の皆様に受講していただきました。受講後のアンケート調査では、
「講義は基礎的な教科書的内容から、応用的内容まで多岐に渡っていて、すぐに臨床に役立ち、即戦力となるもので大変良かったです。」
「多くの先生の色んな視点からの考えや訓練方法など知れるいい機会でした。臨床を進めるなかで日々の業務に追われ疑問に思ったことをそのままにしてしまうこともあります。今回、聴講させて頂き疑問が解決した点もありますし、そのままにしていけないことを改めて感じました。」

等のご感想を多数いただくことができました。
 今期は「第22回及び第23回横浜嚥下研究会」の同時開催を加えて、全8回シリーズで「第9期嚥下障害臨床講座(通年講座)ZOOM配信」を開催いたします。(以下、「第9期通年講座」と記載します)
講義の一部(※)は日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の「単位セミナー(Ⅱ)」として開催させていただきます。
全国の多職種の皆様に受講していただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

お申し込み方法オンラインイベントシステムの「Peatix」経由のみです。
https://yokohamaenge20220625.peatix.com/
受講費全8回のシリーズ合計で10,000
締め切り6月25日AM0時30分、
又は募集定員400名に達した時点で締め切らせていただきます。締め切りました
募集定員400名
(受講者は324名様です。お申込みありがとうございます。)

第9期通年講座の特徴とプログラムのご紹介

第1回
6月25日(土曜日) 19時~20時40分(前後半、各50分間)
 座長:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師) 西山耳鼻咽喉科医院院長

摂食・嚥下障害のリハビリテーション・総論」※1  
 講師:前田広士先生(言語聴覚士)
 抄録:摂食・嚥下障害とは種々の原因によって嚥下の機能が損なわれることをさすことは近年だいぶ浸透してきたといえます。ここ20年程度の間に様々な疾患に伴う嚥下障害だけでなく、一般高齢者に見られるフレイルやサルコペニアといった栄養障害や口腔機能低下との関連についても広まりつつあります。摂食・嚥下障害のリハビリテーションを概観し、整理してお伝えできるとよいと考えています。
 
嚥下機能と解剖生理」※1
 講師:小田 海先生(言語聴覚士)
 抄録:摂食嚥下は随意運動と反射運動が複雑に組み合わさり、多くの臓器や器官が協調する。摂食嚥下に関与する器官や生理機能についての知識は、病歴と関連した病態の本質を理解し、適切な評価や治療選択を行うために必須である。本講義では、摂食嚥下に関与する器官の構造や機能の基本を確認しながら、どのようにして障害が生じるかという病理的なメカニズムや、適切な治療に繋げるための評価ポイントについてSTとしての経験談(症例提示)を交えて解説する。
第2回
7月23日(土曜日) 19時~20時40分(前後半、各50分間)
 座長:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師)
誤嚥性肺炎と嚥下障害」※1
 招致講師:井上登太先生(呼吸器内科医師)みえ呼吸嚥下リハビリクリニック院長

 抄録:誤嚥性肺炎が高齢者や障碍者、一部の疾患における自然の病態経過としての認識が進められているが、実際の人生経過においてどのような意味を持つのか認識されていない。肺炎という急性発症病態として認識され、嚥下障害を一症状として認識し、限られた期間の治療や、経過中の一度の評価が継続される現状を見かけることが多い。私自身が経験する誤嚥性肺炎を発症する症例の経過をふまえ、そのリスクと予後の考え方を提示する。
 
ベッドサイド評価 〜嚥下スクリーニングと臨床観察〜」※1
 講師:粉川将治先生(言語聴覚士)
 抄録:嚥下評価では、嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査が行えることが望ましい。しかし、すべての症例に検査を実施するのは不可能である。また施設事情で検査が出来ないこともある。今回様々な嚥下スクリーニングを紹介し、私なりの経験談を加えさせて頂く。そこに臨床観察を加えて統合と解釈を行い、ベッドサイド評価を完成させていく手法をご紹介したいと思う。
 
第3回
8月27日(土曜日) 19時~20時40分
(「第22回横浜嚥下研究会 ZOOM開催」として開催いたします。)
第1部:19時~20時10分
 座長:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師)
特別講演「サルコペニアに対する介入の考え方:栄養と運動の併用※2 
 招致講師:山田 実先生(理学療法士)筑波大学教授

 抄録:摂食嚥下障害や誤嚥性肺炎の原因としてサルコペニアが注目されている。超高齢社会を突き進む我が国において、サルコペニアの管理・対策は重要な課題と位置付けられている。サルコペニアは加齢に伴い有病率が高まり、転倒、要介護、死亡などの有害健康転帰の発生に強く影響するとされる。一方、不可逆的ではなく、運動や栄養などの生活習慣の是正により、状態を改善させることが可能と考えられている。本講演では、サルコペニアの病態、評価、介入方法など、基本的な情報の整理を行う。
(講師の山田実先生は、第28回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術集会で「教育講演」の講師をお務めになられます。) 
第2部:20時10分~20時40分
 症例検討会 
 内容:実際の症例を提示して、ご参加の皆様と議論させていただきます。
「ワレンベルグ症候群の症例」
症例提示:中野夕子先生(言語聴覚士)
第4回
10月1日(土曜日) 19時~20時40分(前後半、各50分間)
 座長:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師)
嚥下内視鏡検査について」※1
 講師:提坂由紀先生(言語聴覚士)
 抄録:嚥下内視鏡検査に対する基礎知識、評価のポイント、リスク管理について解説する。嚥下評価の精査は診断的評価のみでなく、治療的評価が重要である。評価から訓練へどのように繋げていくかお伝えする。併せて、受講者と一緒に実際の映像をみながら評価を行っていく。

嚥下造影検査について
 講師:中野夕子先生(言語聴覚士)
 抄録:嚥下内視鏡検査と並び嚥下機能評価として広く知られているのが嚥下造影検査である。嚥下造影検査は、嚥下準備期から食道期まで広く評価が可能で、嚥下運動や適切な食形態、介助方法、姿勢など透視下で評価・検討できる。今回は症例や映像を交えながら解説を行っていく。
第5回
10月29日(土曜日) 19時~20時40分(前後半、各50分間)
 座長:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師)
歯科診療における嚥下障害患者さんへの対応」※1
 招致講師:五十嵐佳子先生(歯科医師)つばめデンタルクリニック院長

 抄録:嚥下障害患者への対応の中でも、口腔の状態に着目されることは少なくない。特に口腔ケアは基礎的な部分で必要であることは、多くの職種で共通の認識となっている。さらに、口腔機能の見直しを図ることについては、様々な側面から可能性を見出すことができる。今回、なぜ口腔ケアが大切なのか再度考察し、併せて歯科診療で取り扱う嚥下機能に関連する事象などを交えて、嚥下障害対応における歯科の役割について整理を行う。

嚥下障害とリハビリテーション」※1
 講師:金井枝美先生(言語聴覚士)
 抄録:嚥下障害の原因は多岐にわたっており、原因や症状により実施するリハビリテーション手技は異なってくる。リハビリテーションはそれぞれの症状に合わせて目標を設置し実施することが重要であり、やみくもに症状に合わないリハビリテーションを続けることは患者への不利益となる。今回は病状や症状別に適切なリハビリテーション実施に向けて、実際の症例を交えながら説明していく。
第6回
11月26日(土曜日) 19時~20時40分(前後半、各50分間)
 座長:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師)
STの立場からの気管カニューレと嚥下リハビリテーション」※1
 講師:粉川将治先生(言語聴覚士)
 抄録:気管切開が置かれ、様々なタイプのカニューレが使用されている。患者様の状況に合ったものを逐一変更するのが理想だが、気切を置いたらそのまま保存というケースも散見される。カニューレ離脱が最大の目標であるが、内腔肉芽によりリハが進まないことを経験する。今回、カニューレの選定と嚥下リハビリテーションの進め方を症例呈示しながら私なりに解説させて頂く。

嚥下障害に必要な倫理観とは何か考える」※1
 講師:上野美和先生・山本奈緒美先生(看護師)
 抄録:嚥下障害のリハビリテーションは病院から在宅に連続する必要があり、多職種の連携が重要である。学会認定士である、回復期リハビリテーション病棟看護師と在宅訪問看護師が、それぞれの立場で経験している症例を通して看護の役割と多職種連携の必要性について解説する。さらに、嚥下障害の多職種連携には正しい嚥下障害の知識に加えて、倫理観を持った患者の意思決定支援が必要であることを、症例を提示しながら一緒に考えたい。
第7回
2023年1月28日(土曜日) 19時~20時40分
(「第23回横浜嚥下研究会 ZOOM配信」として開催いたします)
第1部:19時~19時30分  司会:栄養チーム
ZOOM展示会
 内容:横浜嚥下研究会の栄養チームが今一番注目する嚥下食等の「新商品」や「既存商品の新しい使い方」等について、メーカーの担当者さんを2社お招きして、商品プレゼン&質疑応答を行います。当日紹介された新商品・既存商品等は、参加者さんからのメール請求により無料サンプル提供が約束されております。(展示企業は未定)

第2部:19時30分~20時40分
 座長:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師)
教育講演「病院・在宅・施設の管理栄養士による摂食嚥下リハに対応した嚥下調整食のポイントについて※2
 講師:木村麻美子先生、森田千雅子先生、濱本暁子先生、(病院・在宅・施設の管理栄養士)
 抄録:摂食嚥下に深く関わり栄養管理をおこなってきた3人の管理栄養士より、それぞれの現場での摂食嚥下リハに対応した嚥下調整食の工夫をお話します。病院ではVE・VFの検査食やSTとのベッドサイドでの評価にどういった食品を使用しているかについて、在宅ではご家族に対し、どのように嚥下調整食の指導を行っているかについて、特別養護老人ホームでは専門職が少ない現場でどのように食形態を選択しているかについてお伝えします。
第8回
2月25日(土曜日) 19時~20時40分(前後半、各50分間)
 座長:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師)
STからみたパーキンソン病の嚥下障害とリハビリテーション」※1     
 講師:廣瀬裕介先生(言語聴覚士)
 抄録:進行性疾患であるパーキンソン病の嚥下障害は、自覚症状に乏しく、Hoehn-Yahr の重症度は必ずしも相関しないと言われている。症状は認知期から食道期まで多彩であり、精神症状や自律神経症状などの非運動症状、さらにウェアリングオフ現象やオン・オフ現象などを考慮した介入が必要である。今回はSTの立場からパーキンソン病の嚥下障害の評価、リハビリテーションを含めたアプローチについてお伝えする。

嚥下障害における外科的治療法」※1
 講師:西山耕一郎先生(耳鼻咽喉科医師)
 抄録:嚥下障害例における外科的治療は、障害された嚥下機能を補い、誤嚥を減らすか無くし、口から食べても誤嚥が減るか無くすことを目指している。嚥下障害の病態と重症度に合わせて手術法を選択する。基本的には、半年から一年間リハビリを行っても効果が得られない場合に行われる。また嚥下機能と音声機能は密接に関連するので、反回神経麻痺などで声が嗄れて出ない場合は、早期に声帯内方移動術を行うことが推奨されている。
追加配信
(第9期通年講座開催期間中に、追補講義の配信を行う場合があります。)

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日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の単位セミナー(Ⅱ)

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(記事担当:事務局桑原昌巳)

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